「道ばたで弱った猫がうずくまっている。助けたいけれど、どうしたらいいの?」
いざその場面になると、気持ちばかり焦って、手が止まってしまいますよね。
でも、大丈夫ですよ!やることの順番は、じつはとってもシンプル。落ち着いてひとつずつ動けば、ちゃんと助けられます。
私は北九州・小倉で保護猫カフェ「ぷここん家」を営んでいます。この15年で、500匹以上の猫を保護してきました。その経験から、まずやること・必要な準備・費用の目安を、順番にお伝えしますね🐾
まず、これだけ
- 無理に追いかけず、落ち着いて保護する。
- まず体を温める(弱った子は体温が下がっています)。
- できるだけ早く動物病院へ。
① 保護するときの注意

弱っているように見えても、猫は驚くと噛んだり引っかいたりします。びっくりさせないように、厚手のタオルやバスタオルでそっと包んであげてください。これだけで、猫にとっても人にとっても、かなり安全になります。
包んだら、キャリーか、ふたのできる箱へ。猫は思わぬすき間からするりと逃げてしまうので、脱走にだけは要注意です!
「噛まれたらどうしよう」と身構えてしまうかもしれません。でも、素手でさわらずタオルや軍手を使えば、ずいぶん安心です。どうしても難しいときは、無理せず保護団体や動物病院に相談してくださいね。
② 用意するもの

必要なものは、次の3つで大丈夫です。
- キャリーケース、またはふたのできる箱
- タオル・ペットシーツ・軍手
- ドライヤー(体を温めるのに使います)
どれも、おうちにあるものでOK。湯たんぽやペットヒーター、カイロがあればさらに心強いです(使うときはタオルで包んで、直に触れないようにしてくださいね)。
弱った子は、体温がぐっと下がっています。ドライヤーの温風をあてながら、タオルで体をやさしくこするようにして温めてあげてください(低温やけどには注意)。
③ つかまえ方のコツ
猫は物陰やすき間に入り込むと、なかなか出てきてくれません。そんなときによく効くのが、キャリーの奥におやつを仕込んで、においで誘い込む作戦です。物陰を人ではさんで、逃げ道をふさぐやり方もあります。
つかむときは、首の後ろの皮膚をしっかり持つと安定します。ただ、それでも引っかかれてしまうことはあります。じつは私も、これまで何度もやられてきました(笑)。だからこそ、タオルと軍手の出番です。無理は禁物!ひとりで難しいときは、保護団体や動物病院、ご近所さんにも声をかけてみてください。人手が増えるだけで、成功率はぐんと上がりますよ。
④ 保護したら、まず動物病院へ
ぐったりして動かない、体が冷たい、呼吸が苦しそう。そんなときは一刻を争います。すぐに動物病院へ連れて行ってください。
急ぎでなくても、できるだけ早めの受診がおすすめです。見た目は元気そうでも、ノミやダニ、感染症、脱水がかくれていることがよくあるんです。
先に猫がいるおうちでは、病院で安全を確認できるまで、別の部屋で分けておいてくださいね。
⑤ 費用の目安
費用は、その子の状態によってずいぶん変わります。目安としては、初診と健康チェックで数千円〜(検査内容によります)。ノミダニの駆除やワクチンが、必要に応じてプラスになるイメージです。
「いくらかかるか見当がつかない」と不安なときは、先に病院へ電話で聞いておくと安心ですよ。
⑥ そのあとの育て方
無事に保護できたら、ここからがスタート!その子に合わせたお世話が始まります。
子猫のミルクのあげ方も、おうちに迎える準備も、別の記事にまとめています。よかったら、のぞいてみてくださいね。


実際にあった話をひとつ。道路の真ん中でうずくまって動けなくなっていた子を、通りがかった学生さんが助けてくれて、ぷここん家であずかったことがありました。ガリガリに痩せて脱水もひどく、あと1日2日遅ければ危なかったかもしれない、という状態でした。それでも、補液と少しずつの給餌を続けるうちに、数日かけて元気を取り戻してくれたんです✨

小さな命に気づいて、手を差し伸べてくれる人がいる。私はそのことに、何度も助けられてきました。
さいごに
小さな命を助けようとしたあなたの気持ちは、本当に尊いものです。
保護活動は、特別な人だけがするものではありません。保護して世話をする人がいて、病院へ連れて行く人がいて、家族に迎える人や、支援でささえる人がいる。それぞれが、できる範囲でできることをやっていく。私はその積み重ねが、救われる命を増やしていくと思っています。
道ばたで小さな命に気づいて、足を止めたあなたも、もうその一員です。無理のない範囲で、その子にできることをしてあげてくださいね🐾


